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ICHIRIDUKA ~ milemark for travelers
基本的には旅のページ。 ただ、いつも遊んでるわけじゃないんで、時々野球とか地元茨城ネタとか、気の向くままに書いてます。



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まっつー

Author:まっつー
はじめまして。まっつーです。
日本全国回ってます。
旅の手段は飛行機から船、電車、バス、自転車、徒歩まで何でも問いません。

旅した記録を、書いたのがこのページ。
辞書に”milemark”という言葉はありませんが、1マイルごとにある表示のことだそうです。日本で言うと、一里塚。
旅の記録を"milemark"として、一つずつこの日記にこめられればと思っています。

はじめてこのページにお越し頂いた方でも、だれでもコメント残していってくれるとうれしいです^^)/
よろしく!!



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ピーチロック・ハウス(11)―行ってきます
IMG_5028.jpg

翌朝、起床時間より前に目が覚めました。
今日は、カモメの声に加えて、カツンカツンと雨が屋根を叩く音がします。
歩く日じゃなくてよかった。
今日8時間コースに行く人たちの間では、愛とロマンは生まれるのかな?

すると!
突然スピーカーも壊れんばかりの曲が流れてきました!!
「石狩挽歌」という哀愁漂う歌詞とは裏腹に、
そんな哀愁は海のどっかかなたへ吹っ飛ばすくらいの、ばかでっかい音。。。
無線もなんか喋ってるけど、曲のボリューム落としたのに
なんて言ってるかきこえやしない。ってか、朝からすごいテンション。
こんなの、他の旅館でやったら大迷惑・・・ってか、ここでしかできないな(笑)

朝食を食べ、出発時間を告げ、出発までのんびりしてました。
みんなは香深港からの一番初めの便、稚内行き。
自分はその一本あと、利尻島鴛泊経由稚内行き。


出発を待つ間、他のお客の女の方と話し込みました。

話していると、その人は実は中国人。
えらく日本語が流暢で、そんなこともわかりませんでした。
中国のお国事情のホンネとか(ここじゃ書きませんが^^;)、
どこに住んでたとか、なんで日本に来たとか、
そんなことをぺらぺらと話してくれました。

高校を卒業した時に、親が片道の飛行機のチケットを渡し、
日本に行って来いといわれて来たみたい。
それでかなり勉強して、今は日本の国籍をもってるって。

利尻島で働いていたんだけど、つい昨日、「今日で仕事辞めます」って言って
まだあてもないままこの礼文に来たとか。
理由は聞かなかったけど、喋ってる感じはものすごく明るくて、
その仕事が嫌で辞めるわけじゃなさそう。
やりたいことはいろいろあって、その前にちょっと来てみたそうな。


ほかにも、夫婦で来てみた人、
母子で自炊しながら何泊もしている人、
このユースのことを何も知らずに来てしまった人、
ただ8時間コースを歩きたい、ってために来た人、
仕事を休職して、気分を変えるために来た人、
旅行先のラーメン屋で意気投合して、その仲間同士で来た人、
前にここでユースをしていて、もう1週間も泊まっている人・・・
いろんな人がいるんだなぁ。。。

けど、そんないろんな人がいるなんて、
普通の旅館やホテルじゃ、知りえないですよね。

プライバシーとかいろいろ心配があって、
鍵はオートロック、音は漏れない、空調完備、バストイレつきなんて
そんな旅館やホテルが当たり前だけど、
そんなことは気にせずに、知らない人同士で
こうやって旅で出会い、そして別れるというのも
たまにはいいんじゃないかな。


雨が一向にやまなかったので、車で送ってもらうこともできたけど、
あえて歩くことにしました。

少しでもこの島を自分の足で歩きたい。

桃岩から見える猫岩の後姿も、少し寂しそう。

IMG_5029.jpg

出発したのは自分ひとりだけなのに、
桃岩のみなさんに、ヘルパーもお客さんも外にでてきて、
ゆっくり、ゆっくり、そして見えなくなるまで、声が聞こえなくなるまで
自分のためだけに見送ってくれました。
このまま、戻ってもいいかな?利尻の宿はキャンセルしちゃおうかな?
そんなことさえ、頭をよぎりました。

IMG_5034.jpg

小雨の中を約50分。
タイムトンネルを抜け、小径を下り。
香深の小さな商店街を抜けて、フェリーターミナルにたどり着きました。

大きな荷物はヘルパーが車で運んでくれました。
自分のほかに、その便に乗る人はもう一人。
そんな2人だけのために、ユースからは8人もの人が見送りにやってきてくれました。

昨日まで歌って踊ったヘルパーに混じって、今日から桃岩のヘルパーとして働く人も。
船に乗ったら荷物を置いて、まず甲板へ走ります。
船の後ろ側の甲板で桟橋を見ると、さっそく桃岩のミーティングみたいに、
歌って踊っての大騒ぎ。
自分と一緒に乗ったもう一人の人は元ヘルパーだったので、
周りの目も気にせず、桟橋にいるヘルパーと一緒に踊ります。
そうすると自分もやらないわけには行きません。
・・・恥ずかし^^;。

桃岩でやったものをひととおりやったあと、

最後に、最後の夜にユースで歌った
5つの赤い風船の、「遠い世界に」を再び歌いました。
 ♪遠い世界に 旅にでようか
   それとも赤い 風船にのって
   雲の上を 歩いていこうか・・・

  ・・・明日の世界を探しにいこう

と、曲が終わったとき、ヘルパーのみんなが、

「行ってらっしゃーい!!」

と、大声で叫びました。
もう一人の人に、「せーのっ」って言われて、

「行ってきまーす!!」

と自分たちも大声で返しました。

ちょうどその時、ボーーー と、船の長い汽笛が鳴り響きました。
岸壁から船が少しずつ離れていきます。

IMG_5044-2.jpg

だんだんと船が岸壁から離れて、船も向きを変え始めます。
ゆっくりと手を振る見送りの人たちの姿が遠ざかっていきます。
今思えばたぶんペアレントの人も、泣いてます。
まさか2度は涙は流すまいと思ってた自分も、それにつられてもらい泣き。

けどそんなことしてる間もなく港から再び、

「行ってらっしゃーい!」

その声に、自分たちも、

「行ってきまーす!」


「行ってらっしゃーい!」



「行ってきまーす!」


「行ってらっしゃーい!」


「行ってきまーす!」



その声が届かなくなっても、ずっとずっと、手を振り続けました。
やがて姿が見えなくなっても、ただ、島のほうを見つめていました。

IMG_5046.jpg

IMG_5049.jpg

おしまい。

ピーチロック・ハウス(1)―礼文島の港にて
ピーチロック・ハウス(2)―モモイワソウへ
ピーチロック・ハウス(3)―ミーティング!ミーティング!
ピーチロック・ハウス(4)―スコトン出発
ピーチロック・ハウス(5)―ゴロタ岬からスカイ岬
ピーチロック・ハウス(6)―お昼の時間
ピーチロック・ハウス(7)―ウニ!ウニ!
ピーチロック・ハウス(8)―エーデルワイス
ピーチロック・ハウス(9)―8時間コースのゴール
ピーチロック・ハウス(10)―最後の夜のミーティング
ピーチロック・ハウス(11)―行ってきます

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